「粒のやつと、飲むやつと、どう違うんだ」
「値段も全然違うわねえ」
さちこさんが値札を見ています。
「どっちがいいのか、書いてないな」
酵素に関する商品には、ドリンクのほかに サプリメントの形をとるものがあります。
この記事では、両者の違いと、表示の見方をまとめます。 特定の製品を勧めるものではありません。
- 酵素サプリとは何か
- ドリンクとの違い
- 「生酵素」という表示について
- カプセルと錠剤の違い
- 選ぶときに見るところ
酵素サプリとは何か
酵素サプリも、法律上の定義がある言葉ではありません。
一般には、野草や果実を発酵させたものを 乾燥・粉末化し、カプセルや錠剤にした製品を指します。
食品表示のうえでは、 「清涼飲料水」ではなく「粉末食品」「加工食品」などに 分類されることが多くなります。
サプリメントという言葉も、 日本の法律には定義がありません。 あくまで一般的な食品であり、 医薬品でも医薬部外品でもありません。
ドリンクとの違い
いくつかの点で違いがあります。
| ドリンク | サプリ | |
|---|---|---|
| 形状 | 液体 | カプセル・錠剤・粉末 |
| 製法 | 発酵液をろ過 | 発酵物を乾燥・粉末化 |
| 1回量 | 30ml前後 | 1〜数粒 |
| 糖分 | 含む(砂糖類を使用) | ほとんど含まない |
| 携帯 | しにくい | しやすい |
| 味 | 甘酸っぱい | ほぼ無味 |
| 価格の幅 | 数千円〜数万円 | 数千円〜 |
糖分の有無が大きな違い
実用上、いちばん違うのはここかもしれません。
酵素ドリンクは砂糖類を使って発酵させるため、 製品として糖分を含みます。
サプリは乾燥・粉末化の工程で 糖分が大きく減るものが多く、 糖分を摂りたくない場合の選択肢になります。
血糖について医師から指導を受けている方は、 いずれの形でも、量について相談してください。
続けやすさの違い
味が苦手な方には、サプリのほうが続けやすいかもしれません。 逆に、飲み物として習慣にしたい方にはドリンクが向きます。
**どちらが優れているという話ではなく、 続けられる形を選ぶ**のが現実的です。
価格の幅について
酵素サプリの価格は、製品によって大きく違います。
| 要素 | 説明 |
|---|---|
| 原料 | 種類、産地、量 |
| 製法 | 発酵期間、乾燥方法 |
| 形状 | カプセルは製造コストが高め |
| 配合量 | 1粒あたりの内容量 |
| 販売方法 | 通販か店頭か、定期購入か |
高いほうがよいとは限りません。 安いものにも、必要な内容が入っている場合があります。
比べるときの単位
価格を比べるときは、 1日あたりに換算してください。
例:90粒入り。
例:1日3粒。
90 ÷ 3 = 30日分。
価格 ÷ 30日 = 1日あたり。
表示を読むときの前提
サプリの分野には、独特の表現が多くあります。 前提を押さえておくと、読みやすくなります。
| 前提 | 意味 |
|---|---|
| サプリに法的定義はない | 一般的な食品として扱われる |
| 表示できる内容に制限がある | 一般的な食品は、体の機能にかかわる表示ができない |
| 機能性表示食品は別 | 届出をした製品のみ、特定の表現が可能 |
| 特定保健用食品も別 | 国の許可を受けた製品 |
「機能性表示食品」との違い
店頭で「機能性表示食品」と書かれた製品を 見かけることがあります。
これは、事業者が科学的根拠を消費者庁に届け出た製品です。 一定の表現が認められています。
一般的な酵素サプリの多くは、この届出をしていません。 つまり、体の機能にかかわる表示はできないことになります。
広告で体の機能にかかわるような表現を見かけたら、 その製品が届出をしているかを確認してみてください。 パッケージに「機能性表示食品」と明記されているはずです。 記載がなければ、一般的な食品です。
「生酵素」という表示について
サプリの分野で、よく見かける言葉です。
「生酵素」に、法的な定義はありません。
一般には「加熱処理をしていない」という意味で 使われることが多いようです。 酵素は熱で失活するため、 加熱していないことを示す表現として使われています。
ただし、飲めば消化される
加熱していなかったとしても、 飲めば胃に入ります。
胃酸とペプシンにより、 タンパク質である酵素は分解されます。
「生きたまま腸に届く」という説明もありますが、 胃酸を通過してはたらきを保つことは、簡単ではありません。 一般的なサプリでそれが起きていると示す 十分な根拠は、見当たりません。 表示の言葉として受け止めるのが妥当でしょう。
カプセルと錠剤の違い
形状にも種類があります。
| カプセル | 錠剤 | |
|---|---|---|
| 中身 | 粉末や液体を包む | 粉末を固めたもの |
| 添加物 | 比較的少ないことが多い | 固めるための成分が必要 |
| 飲みやすさ | 大きいと飲みにくい | 小さくできる |
| におい | 抑えられる | 出ることがある |
どちらが優れているということはありません。 飲みやすさで選んで構いません。
錠剤は粉末を固める必要があるため、 賦形剤(ふけいざい)と呼ばれる成分が使われます。 気になる方は、原材料表示を確認してください。
粉末タイプという選択肢
カプセルと錠剤のほかに、粉末の製品もあります。
| カプセル | 錠剤 | 粉末 | |
|---|---|---|---|
| 飲み方 | 水と一緒に | 水と一緒に | 水に溶く、食品に混ぜる |
| 量の調整 | できない | できない | できる |
| 飲み込みやすさ | 大きいと難しい | 小さければ楽 | 飲み込む必要がない |
| 添加物 | 比較的少ない | 固める成分が必要 | 少ないことが多い |
飲み込む力が落ちてきた場合
年齢を重ねると、錠剤やカプセルが 飲み込みにくくなることがあります。
粉末なら、水に溶いたり、ヨーグルトに混ぜたりできます。 量も自分で調整できます。
飲み込みにくさを感じている場合は、 無理に錠剤を選ぶ必要はありません。 形状を変えるだけで続けやすくなることがあります。 ご家族が用意する場合も、この点を考えてみてください。
飲み合わせについて
薬を飲んでいる方は、注意が必要です。
食品であっても、成分によっては 薬の作用に影響することがあります。
服薬中の方は、必ず医師または薬剤師にご相談ください。
自己判断での併用は避けてください。
製品のパッケージを持参すると、話が早くなります。
他のサプリとの併用
複数のサプリを飲んでいる場合、 成分が重なることがあります。
ビタミンやミネラルは、 過剰に摂ると望ましくない場合があります。 成分表示を見比べて、重複がないか確認してください。
選ぶときに見るところ
ドリンクの選び方と、 基本的には同じです。
使用量の多い順。何が主体か分かります。
添加物の有無と種類。
何mg入っているか。
内容量 ÷ 1日量で日数を出して計算。
回数の縛り、解約方法。
表示の言葉より、原材料表示
「酵素量◯◯倍」「◯◯種類配合」といった表示は、 比べる基準が製品ごとに違います。
共通の物差しになるのは、原材料表示です。 ここを見て判断するのが確実です。
まとめ
-
1
酵素サプリも、法律上の定義はありません。一般的な食品です。
-
2
ドリンクとの大きな違いは、糖分の有無と携帯性です。
-
3
「生酵素」に法的な定義はありません。加熱していないという意味で使われます。
-
4
飲めば胃酸とペプシンで分解されます。これはドリンクでもサプリでも同じです。
-
5
カプセルと錠剤に優劣はありません。飲みやすさで選んで構いません。
-
6
判断は、表示の言葉ではなく原材料表示で。
まさはるさんが言いました。
「続けられるほうでいいんじゃないの」
さちこさんが、あっさり答えます。
「それもそうか」
目的と続けやすさで選んでください。 糖分を控えたい、持ち歩きたい、味が苦手ならサプリ。 飲み物として習慣にしたいならドリンク。 優劣ではなく、形の違いです。
法的な定義のある言葉ではありません。 一般には「加熱処理をしていない」という意味で使われます。 ただし、飲めば胃酸とペプシンで分解されます。
「酵素を補う」という意味では、 飲んだ酵素は消化されるため、そのまま体内ではたらくわけではありません。 ただし、発酵物に含まれるアミノ酸やその他の成分は摂取されます。 何を期待するかによって、受け止め方が変わります。
飲みやすいほうで構いません。 錠剤は固めるための成分(賦形剤)が使われるため、 添加物が気になる方はカプセルを選ぶ方もいます。
原材料表示です。使用量の多い順に書かれており、 スラッシュの後ろが添加物です。 表示の言葉は製品ごとに基準が違うため、 共通の物差しにはなりません。
食品添加物は使用していません。1日あたり約189円。
※この記事は、酵素という物質についての一般的な情報をまとめたものです。
特定の食品の効果・効能を示すものではありません。
※登場人物は物語上の設定です。
※健康食品は医薬品ではありません。
体調に不安のある方は、かかりつけの医師にご相談ください。
監修:菊地睦(げんき生活株式会社 代表取締役)


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